マイペンライでゴー
第23号

Kei
夏実
夏実

2002年初のマイペンライがこんな時期になろうとは!「継続こそ力なり」ではないが、書き続けてくれる人間がいる限り、このサイトは続けていくつもりです。
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『中年ロッカーの逆襲 』

▼Kei

―友達の結婚式―


友達の結婚式にお呼ばれした。中年ロッカーとは言っても、社会人である。世間一般の付き合いはする。
と言うわけで、京都ロイヤルホテルまで、京阪特急(2階)に乗って行った。スーツを着て。
なぜ、友達の結婚式の話題をここに書くかと言うと、そこで、お歌を歌ったからである。

結婚式では、バンドに入ってハーモニカを吹いたことや、ユニットで歌ったことなんかがあった。
今回は弾き語りである。しかも自分の歌だ。
結婚式で歌うには、僕の歌はヘヴィー過ぎて、どの曲にしようか迷ったんだけど、結局
「ラブソング」というカテゴリーで考えて、「Cocoro(心)」という曲にした。
この曲はいつかこの連載の中でも取り上げたので、頭のいい人ならきっと覚えていることでしょう。

今回結婚するのは、大学時代の友人S君。
田舎者の僕は、大学入学の頃、
「京都にいる若者はみんなパンクだ。」
などという馬鹿な思い込みをしていて、髪の毛を逆立てて、ビリビリに破れたTシャツを着て学校に通っていた。
しかし、現実には、周りはどっかのぼっちゃんおじょうちゃんばかりで、当然異質な風体の僕は、白い目で見られ、
誰も僕に寄り付かなかった。そんなある日、THE JAMのTシャツを着ていた僕にS君が話し掛けてきてくれた。
恐る恐るという感じではあったが。
「JAMとか好きなんけ?」そのときの彼の心境十分に察することができる。きっと並々ならぬ勇気が必要だったに違いない。
それ以来の付き合いだ。
バイクのツーリングで指を骨折したときも、女とのトラブルで下宿を夜逃げしたときにも、彼はいつも僕の横にいてくれた。
GAOSSのライブにも必ず顔を出してくれた。口下手だが律義者だ。まるで「利家」だ。

そんな彼が結婚する。そこで僕が歌を歌う。
彼の希望で、生ギターでの弾き語りをすることになった。

人はきっと、僕が結婚式で歌うことについては、
「ライブやっているぐらいだから、人前で歌うのなんかへっちゃらだろう」
って思ってるだろうけど、これがそう軽くはいかない。
素人(僕も素人に毛が生えた程度だけど)がカラオケで歌うほうがきっと気が楽だと思う。
だってこちらは、「バンドやってるからうまくて当然」って思われてるわけで、それに反して技術は
相変わらず未熟だからプレッシャーがかかる。
おまけに「出し物大会」みたいな場だと若者ばかりだからまだいいけど、披露宴で、年配の方や親族の
方なんかも見ている前で上司のスピーチなんかの中に混じって披露するわけだから、
そういった意味でもいいかげんなことではいけない、ってまたまたプレッシャー。
おかげで、メインディッシュはほとんど食べられなくなってしまった。もちろん緊張で。
酔いの勢いを借りようとワインをおかわりしたら、「白ですか、赤ですか?」
と聞かれたので「両方」と答えたら、赤と白のフルボトルを1本ずつテーブルに置かれてしまった。
横に座っていた新婦の友人に笑われる。

最近ライブでも緊張するし、「若気の至り」が薄くなってきたのかな?

とにかく、自分の出番がやってきた。グラスワインを手に会場の一番前に向かう。ギターを手にして
一言あいさつ。
特に考えてはいなかったが、学生時代の思い出がすべり出てくる。
そしていよいよ歌う。うそのように緊張は消えていた。こんなとき、僕の中では「S君のために」という気持ちは消えている。
「わしの歌を聴けー!」
そして歌った。
バンドでやるときは、4つのパートの2つを受け持っているが、今回は弾き語りだから全パートだ。
これって結構大変。すべて自分の責任だもんナ。
歌いながら気持ちが高ぶる。結婚式で歌ってるということを忘れ、どこかのライブハウスにいるのかと錯覚する。
初めて出演するライブハウス。そして、知らない客の中で一人だけライブ皆勤賞のS君が来ている。
そんな錯覚に一瞬陥る。
ギターも歌も力が入ってひどいものだったが、感情を込めることはできた。
役目は終わった。呑もう。
そう思いながら拍手を背に自分の席にもどる。

S君は感激してくれたと言う。それで十分だ。他の見ず知らずの観衆(出席者)にはどう映ったのか?
気にはなるけど、でもどうでもいいか。友情出演だけど、僕にとっては短い一つのライブだった。

S君。いいチャンスをくれてありがとう。


【Kei:本名 坂本 桂】ブリティッシュ・ロックの大御所「THE WHO」デビューの1964年に生まれる。高校時代「SMO 」/「ストーン・ギャザーズ・ノー・モス」というストーンズ、ピストルズ、フーなどのコピーバンドのVo.を経験後、1982年に「GAOSS」を結成。オリジナル曲を中心に京都の「拾得」「磔々」大阪「エッグプラント」等で演奏活動を行うが1987年に解散。その後10年のブランクを経てBitter・Tasteを結成。


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『Capricious Wind 3』

▼夏実

ワレモコウ。

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 『そこはどんなカンジなの…?』
 私は…届けられた、1枚の美しい写真に語りかけた。
 
 (眠りにつこうとする森を揺らす)風…
 (涙まで紅くなりそうな)夕陽…
 (身体の中を駈け抜けていく)空気…
 (耳に舞い降りる)音…
 
 …目を閉じると。
 その写真の風景が、瞳の中に音もなくゆっくりと広がっていく。
 そして…
 それを見つめる私はいつしか
 その風景の中にいるあなたをミツケル。
 
 そっと、そっと…
 手を降ってみる。
 あなたにキヅイテほしくて。
 思わず唇からこぼれ落ちていた言葉に、身体中の血が熱くなるのを感じた。
 『ワタシハココニイル。』
 
 フワリ…振り返ったあなたの瞳に、私では決してナイ、別の人が
 うつっていると、どんなにわかっていても…
 その紅は一気に凍り付く。
 
 思わず両手で顔を覆う。
 指のスキ間から溢れていく思いをどうすることも出来ず、ただただ
 そうしていた。
 
 やがて…
 そっと、そっと。
 …瞳を開けてみた。
 
 あなたのイナイ、その美しい写真。
 夕陽が全てを染めていて。
 全て紅。
 我もクレナイ。
 あなたの写真は私を紅く染めていき…。
 恋をしていたあの頃に、そっと私を連れ出してしまう。



【夏実:なつみ】1968年生まれ。大阪出身。佛教大学時代は放送局に所属。その後、学校法人大阪予備校勤務。激動のチューター生活を経て結婚、現在は1男の母。


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『Capricious Wind 4』

▼夏実

全てを心に染み込ませよう……
たとえ、それが心にじませるものであっても。

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 素敵なことも
 美しいことも
 楽しいことも
 心踊ることも
 優しい気持ちになることも
 切ないことも
 悲しいことも
 苦しいことも
 辛いことも。

 光り輝く陽光も
 太陽をにじませる雲も
 どこまでも青い空も
 雨で煙る空も
 紅く染まる空も
 星が瞬く夜空も
 月が蒼く見える夜も
 心が震える程冷たい空気も
 心騒ぐ香りも
 命の限りを咲かせる花々も。

 あなたの笑顔も
 あなたの泣き顔も
 あなたの怒った顔も
 拗ねた顔も
 イタズラをする時の顔も
 可愛い嘘に苦笑いするその顔も
 友人を想って
 もの想いにふける顔も

 私の胸にすがって泣く時も。



【夏実:なつみ】1968年生まれ。大阪出身。佛教大学時代は放送局に所属。その後、学校法人大阪予備校勤務。激動のチューター生活を経て結婚、現在は1男の母。

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■編集後記
阪神タイガースが強い!なんでだろう?星野が監督になったから?・・・とにかく今のところ強いです。大阪近鉄が
霞むほど、強い・・・のかな。まあタイガースが強いのは関西にとっては非常にいいことではないだろうか。経済効果も
期待できるし。もしかしたら、バファローズとの大阪決戦もないとは・・・言い切れないですしね。今年は優勝せん方が
阪神にとってはいいとの意見も多々ありますが・・・。とにかく、今大阪は熱い!特に阪神ファンは熱く盛りあがっている。
さあ、いつまで盛り上がれるのだろうか!

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編集:柏原  誠 
    増田達也

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2002年4月10日 更新

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