マイペンライでゴー
第18号

中年ロッカーの逆襲

Kei
柏原 誠
夏実
景山太朗

今回から新たにライターが新しく酸化もとい参加してくれました。
平均年齢を下げてくれる若手の登場で、このマイペンライも活気付けてくれるでしょう!頼むよ景山クン!!
彼はこれからプロとして生きていきますので(既にコントを書いてます)、どんどん意見をぶつけてあげてください。そしてここを踏み台にビッグになっていくのだぁぁぁっ・・・・。
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『中年ロッカーの逆襲』

▼Kei

 春がきた。
中年ロッカーに春はあるのか?答えは「ある」だ。
田舎の中年ロッカーは 仕事を持っている。しかも、Bitter Tasteの場合は、全員が公務員。勤め人だ。 ということは、人事異動があり、職場を変わる可能性があるということで、例にもれず この春ドラムの職場が変わった。(といっても「研修」に出向するだけだが)中年ロッ カーにとって、春はあわただしい季節なのだ。
「そもそも、ロッカーに季節感なんて関係ない。」といわれるかもしれない。昔、学生バ ンドのころは、本当に季節なんて感じたことがなかった。世の中が「お花見」と騒いでいても、「あっ、そう」なんて冷めた目で見ていたし、夏でも冬でもあまり変わらないような服装をしていた。
暗い穴倉のような仕事場(例えば拾得)で働いていると余計にそうだ。
 本人が季節を感じていないのだから、歌う歌の中にも季節は出てこない。「この歌は、今の時期にぴったり」などと感じることなんてなかった。  しかし、2年前の拾得ライブのときにはた、と気がついた。季節は真夏(8月13日)。 ステージ上でぼくは、「世紀末に舞う雪」というオリジナル曲を歌おうとしていた。「カ キ氷が食いたい時期に、雪の歌か!」思わず恥ずかしくなって(ミスマッチを感じて)少 し照れながら歌ったのを覚えている。
 今、我が家の庭は花真っ盛りである。たくさんの花(ツツジ、桜、桃、スミレ etc.) が咲き誇り、自宅でお花見ができる。(すごいだろ、都会人!) あの頃、花や季節の変化にまったく鈍感だった僕が、こんな風に変わったことを不思議に思うし、同時に、「人ってみんな似たようなことを感じるものなのかなー」などとも 思う。
ま、中年ロッカーといえども、普通のおっさんなのだということかもしれない。


【Kei:本名 坂本 桂】ブリティッシュ・ロックの大御所「THE WHO」デビューの1964年に生まれる。高校時代「SMO 」/「ストーン・ギャザーズ・ノー・モス」というストーンズ、ピストルズ、フーなどのコピーバンドのVo.を経験後、1982年に「GAOSS」を結成。オリジナル曲を中心に京都の「拾得」「磔々」大阪「エッグプラント」等で演奏活動を行うが1987年に解散。その後10年のブランクを経てBitter・Tasteを結成。


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『Fomura1〜大地を翔ける秒速の戦士たち〜』

▼柏原 誠 

第3戦ブラジルGPではクルサード/マクラーレンが、そして第4戦サンマリノGPでは R・シューマッハ/ウィリアムズが優勝したF1サーカス。
ちょっと仕事の関係でレポート できなかったが、精彩を欠いたシューマッハのおかげでと言っては何だが、2強といわ れたフェラーリ・マクラーレンも決して安泰では無いことの予兆とでも言える、そんな結果だった。
中でも参戦70戦目にして初優勝を遂げたミハエルの弟ラルフ・シューマッハのレース運びは特筆すべきものがある。BMWエンジンの安定度の高さに加え、もともとマシンのセットアップには定評のあるウィリアムズのマシンの安定感は、当初ホンダかBMW かと言われた「2強+α」にアタマ2つほどリードしたように思う。それほどのパッケージ ングなのだ。
さて、今回のスペインGPである。今回からトラクション・コントロールの採用がOKとなっ たため、第3戦以降から導入に向けて各チーム共テストを繰り返していたようだが、特 にスタート時のスリップロスやウェット時にナーバスになるマシンの挙動を安定させる デバイスとして注目されている。実は7〜8年前にも採用していたものだが、レースが 単調になるという理由で禁止されていたものなのだ。
今回のデバイスはドライビング・アシストとしてのデバイスというより、むしろ積極的に マシンを早くするほうに振っているらしい。レースの展開はポールのシューマッハとフロントローのハッキネンの1−2争いであっ た。トップのシューマッハを果敢に追う、復調の兆しのハッキネン。勝負はピットワー クでの争いとなった。いつもと違って先にシューマッハが入り、そこで出たタイム差を 詰めてゆくという戦いは1度目のピットストップでは作戦どおりシューマッハが引き離したのだが、レース後半、2回目のピットストップではハッキネンがピットに入る前4ラッ プでベストを叩き出し、トップに踊り出る。 シューマッハはそのままトラブルが出たのかラップごとにハッキネンに遅れを取る。1分後方にはここまで連続リタイアでええとこナシだった前CARTチャンピオンのモン トーヤ/ウィリアムズそしてその3秒ほど後方にヴィルヌーブ/BARである。
レース後半、怒涛のブチ抜きを演じてくれたのは3番手スタートのはずがエンジントラ ブルで最後尾スタートになったクルサード/マクラーレンである。この人も実はとんで もなく上手いドライバーなのだが、いかんせん運が悪い。 あと数周となった場面。やはりフェラーリはトラブルを抱えているらしく、周回遅れにし たマシンにバンバン抜かれてゆく。かろうじてマシンをコース上に置くような状態。TV画面と解説によれば、どうもギアがスタックしてシフトできなくなっているらしい。 ところがギッチョン!誰も想像しない事態が発生した。ファイナルラップでなんとトップ のハッキネンのマシンがエンジンブロー、逆転でシューマッハが優勝したのである・・・。その結果2位は初の完走となるモントーヤ、そして 3位が久々のヴィルヌーブ/ホン ダ復帰初の表彰台という大ドンデン返しであった。
思うに今年のマクラーレンはやはり運が悪い。こんな結果を誰が想像しただろう。フェ ラーリはかろうじて勝ったことで復調し、マクラーレンには暗雲が立ち込めたままである。 「こういう勝ち方は好きじゃないけど、これもレースなんだ・・」シューマッハは語る。 チェッカーを受けるまでの孤独が自分との闘い。
台頭してきたBMW・ホンダ勢に、フェラーリ・マクラーレンの2強はどう戦うのか? F1サーカスは中盤戦。ますます見逃せないぞ!


【柏原   誠:かしはら まこと】1963年2月生まれ。赤井英和・和泉 修を輩出した浪速高校を卒業、佛教大学で放送局に所属する。卒業後12年間のサラリーマン生活を経て独立、87年に設立したグループ、ノクターン・クラブを復活。和泉 修の誘いでテレビ番組の構成作家とうめだ花月シアターでの舞台演出を手伝う。


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『風流恋譚』
〜約束がくれたモノ〜

▼夏実


木々の緑が濃さを増し、葉を揺らす風に夏の気配が少し漂いはじめた頃。
仕事帰り、いつものように私は電車の扉にもたれて、その緩やかなゆれに身をまかせていた。ぼんやりと窓の外を見つめる瞳の中を、流れて行く風景。 その全てをただただ夕日が染めあげていた。別に珍しい風景ではなかったけ れど、素直に美しいと感じて小さくため息をついた。電車が駅に滑り込み、 私は降りた。
 2Fにある吹きさらしのこの駅は開放感と景色だけは最高だった。電車から降りると夕方の爽やかな風が私の長い髪を大きく揺らした。出来たばかりのニュータウンの駅は、降りる客がそんなに多くはなかった。私は何気なくベンチに腰をおろして夕日が落ちて行くのを見つめていた。
『ハイ!』
突如大きな声とともにポンッ!っと肩をたたかれて。
反射的に振り返った目に飛び込んで来た見知らぬ顔…。
私の表情を見て、彼は大袈裟にそして少し悲しそうに肩をすくめてみせた。
『…。えっと…。』
 困ってしまった。目の前に立っている男性が金髪?!(今では日本人でも珍しくないけれど)で、瞳が黒ではなかったから。夕日をはらんだその瞳は まっすぐ私の視線をとらえて放さなかった。視線が外せなくて私はとまどい、言葉がまるで出て来なかった。そんな私に彼はフッと笑いかけるとゆっくり こう言った。
『ヨーコでしょ?』不思議に自然な日本語だった。
『え…どうして…。』
頭の中で『まさか』の思いが突如グルグルまわりはじめ、加速した。それとともに『そんなはずがない』の気持ちがそれを必死で止めようとしていた。
『ステフ…?!』
思わず立ち上がっていた。
『イエース!わかってくれてとっても嬉しいよ。』
彼は勢いよく手をたたくと両の手を広げた。そんな彼の姿を私はしげしげ と見つめた。
『ほんと?ほんとにステファン?どうして私の事わかったの…?』
『カオルさんからずっと写真を送ってもらっていたのさ。君達は僕の家族だったから、当然君の事を知っておきたかった。』
そう言って彼は小さくウインクをした。そんなこと一言も母からきいて いない。
『カオルさん、君に何も言ってなかったんだね。さすが…と、言うべきかな。』
  そう…家が隣同士だった私達は生まれた時から、何をするのも一緒だった。 年令を重ねる程に、私より5つ年上のステファンは、私にとってステキなお兄 さん…以上の人にゆっくり静かに変化していった。私の母が働いていた関係で、よく彼の家で1日を過ごした。私の母は作家だったから1日家にいても、仕事場にこもりっきりで、結局は彼のママが食事の面倒を見てくれているような、そんな状態だった。父を早くに亡くしていた私にとって彼の家族は私の家族そのものだった。
 でも私が13才の時、彼は両親と共にアメリカへ帰らなければならなくなっ た。失って初めて理解する。…失ったものが大切なモノであればある程、迫ってくる喪失感と寂しさ、切なさは想像以上に狂おしいモノがあるって ことを。
 そして、今。私の目の前に立つヒトがいる。 乗り越えたはずの切なさが津波のように押し寄せ、心をあふれさせる。 思わず抱占めあっていた。それが確かなものと、感じられるように。強く。 そしてどこまでも優しく。何年もの月日がなんだというのだろう。それは 夢見た瞬間そのものだった。  彼が耳もとで囁いた。
『帰って来たんだ。君に逢いたくて。忘れた?あの時の約束…僕はきっと 帰って来ると言った。』
私は彼の肩の上にうなだれた首を小さく振った。そして背中にまわした手をそっと彼の胸にあてて、ゆっくりその両腕にすべらせ身体を離し… 見上げた。
『でももう10年以上も昔の…。』
言いかけた私の唇に彼はそっと自分の指先を触れさせた。
『だからお互い大人になった。そしてわかった。僕は君と恋をしたかっ た…じゃ、なくて、君にずっと恋をしていたんだ。カオルさんは僕に言った。 ヨーコに言った約束を破らないで。大人になった時のあなたの本当の気持ちを必ずあの子に聞かせに来てやって…ってね。』
 私は赤くなってうつむいてしまった。夕日が隠してくれていたとしても、 きっと耳まで赤くなっていただろう。彼の言葉がそうさせたけれど、自分 自身の気持ちもその言葉に寸分違わぬものだったから。
『私も…。』
その一言を待っていたかのように、彼は私を優しく抱き寄せた。
お互いの鼻先がそっと触れあう。確かめあうようにそっと、そっと…。
それはまるで初めての恋をひも解くように。


【夏実:なつみ】2001年、ryu_mama♪のHNでサイト『Ryu's Cafe』を開設。 現在、1男の母。


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『戦略的GUNKAKU:01』

▼景山太朗


今回が「戦略的GUNKAKU」の記念すべき第1回目です。このタイトルだけ聞くと、「この鷹派野郎めが!めが!政治コラムでも始めるつもりかよ。てやんでー、江戸っ 子だけんね(だから)、そげなん(そんな事)、なんぎなわー(できることなら、や めて頂きたい)」と、鳥取県民あたりが攻めてきそうですが(戦前教育を受けている 世代が比率的に多いので、本当は○○、××大好き、ラララ県民君、ついでに私も鳥 取県民)、残念ながら政治コラムではありません。

では、何を?ジャイアンが「かあちゃん、カンベン!」、ジャイコが、ブルースリーの息子、ブランドンリー主演の映画「クロウ」で見せた死人メイクで、スタンガンを持ち「かあちゃん、感電!」と泣き叫びながら、死を覚悟した兵士のように見晴 らしのいい平原を駆け抜ける。伊藤英明が「尾崎豊の時代にトリップ」、テリー伊藤もついでにトリップ、「お父さんのバックドロップ」BY中島らも。

補足すると、「強盗だー」「うわっ、強盗だー」「警察だー」「やべっ、警察だー」 「手を上げろー」「上げませんー」「人質開放ジャンケンぴょん!」「ジャンケン ぴょん!ジャンケンぴょん!ジャンケンぴょん!」「黒塗りベンツは避けるだぴょ〜 ん!」。マジックマッシュルームからミニモニまで、時には韻を踏んで、あなたのINへ。草の根的感染で皆に伝染。

ということで、一言でいえば、「キュートな夜の胸騒ぎ」をお送りしていこうと考えています。これは、体は眠いが頭は興奮している状態での「キュートな胸騒ぎ」を戦略的に再構成し、なんとか読み物レベルまでもっていこうとする、私の挑戦でもあります。大物放送作家を目指す私のレベルアップ、GUNKAKUが進むにつれ、おもしろくなっていく予定なので、潤んだ瞳で見守ってやって下さい。(「夜っていつから始まるか知ってるかい?2人が抱き合った時からさ」BY吉本若手芸人:ロザン)


【景山 太朗:かげやま たろう】1978年生まれ。鳥取出身。佛教大学時代は放送局に所属。今年から本格的に構成作家として始動、今後が期待される若手。ナンバ近辺に居を構えて、どっぷり大阪生活に浸かろうとしているようだ。

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■編集後記

なんだか、漫画のリバイバルブームだそうである。「北斗の拳」や「CITY HUNTER」、「リングにかけろ!」
「プロゴルファー猿」はたまた「キャプテン翼」などが、新しいストーリーでスタートしている。他にも結構あるが、
僕らが少年時代に読んでいたキャラクターが甦り、昔の読者が漫画を読んだりしているようだ。
良い傾向なのかどうかはわからない。ただ、時間が経っているだけに絵の方は格段にこなれて、よくなっている。
連載開始時と終了時の主人公が、全く別物のようになったりすることが、長期連載だとよく起こる(特に新人の場合)。
作家も進歩しているのだ・・・。線の勢いなんかは若い時の方が、力強くてよかったりするのだろうが、ベテランの味
のある線は書きこなしていないとでないものかもしれない。
なんだか「北斗の拳」が読みたくなってきました?

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編集:柏原  誠 kashihara@nocturne-jp.com
    増田達也
  masuda@nocturne-jp.com
Copyright(c)1999 Ncturne Club
許可無く転載することを禁じます。

2004年1月10日 更新

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