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第12号 |
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「夕焼けイノキスト・宮脇まさはるのプロレス郷愁思考のすすめ」
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▼宮脇正治
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| 近頃、「PRIDE」が、プロレスよりも面白いな、と思ってしまうことが ある。 「PRIDE」は、何でもあり(バーリ・トゥード)のフリーファイト。危険を 伴う極限の勝負が展開されるが、厳格なルールと公正なジャッジの システムがあり・・・例えば、どちらかが一方的に危ない状況になると、レフェリーが即座にストップをかけるので、ある種の安心感を持ちなが らも、誰が見ても納得いく勝敗が、はっきりと決まる。 参加選手も充実しており、世界でも選りすぐりの格闘家たちがジャンル の垣根を越え、並々ならぬ決意でリングに上がる。最近の大会は、猪木 が「PRIDE」のプロデューサーとして正式に紹介された8・25西武ドーム 「PRIDE−10」。プロレス(高田道場)の桜庭がヘンゾ・グレイシー(グレイ シー柔術)を破り、3度目のグレイシー狩りに成功。初参加の新日本プロ レス・石澤常光は、ハイアン・グレイシーの打撃の前に崩れ落ちた。 “最強”という名誉を追い求める男達のプライドが、真正面から火花を 散らす。勝たなければ意味がない。それが「PRIDE」なのである。 さて、プロレスはどうか、となる。 ルールもジャッジも内容も、明確でわかりやすい「PRIDE」に比べると、プ ロレスは、いわば霞を掴むようなもの。フリーファイトのようでもあり、ない ようでもあり、厳正なルールが敷かれているようで、実はルールに正確に 則って試合が行われたことなどほとんどないし、「PRIDE」のように勝敗が 全て、ということでもない(一部の団体・特定のスタイルは除く)。では、い い加減なものなのか、といえば、そういうわけでは決してない。 ここで、元新日本プロレス、今は「PRIDE」で連勝を続けている藤田和之 が、『週刊プロレス』のインタビューでズバリ、両者の違いを語っており、 大変参考になるので、引用したい。 「・・プロレスは、鍛えてるところに思い切って打つ。それによってお客に 痛いものを痛いと、味わわせるもの。「PRIDE」は、人間の欠点を狙って打 ち込んでいく。お客に伝わるより相手にどれだけダメージを与えるか・・・・ (中略)・・「PRIDE」は、勝ち負けがすべて。プロレスも勝ち負けが大事かも しれないけど、ストーリー、試合の流れってのが大事だから。そういうもの を見せるって部分がとても大事なエンターテイメントですから。勝負論って いったら結果なのか、試合の流れなのかってところに違いがあるだけで、 どっちも厳しい世界ですよ。」 つまり両者は、同じ格闘技でありながら、基本的な部分で異なる性質を 有している。だから単純に、真剣勝負だから面白く、勝敗に重きを置かな いから面白くない、ということではない。 「PRIDE」が面白いのは、真剣勝負の表現の仕方が、大の大人をエキサ イトさせ、本気にさせ、満足させる、そんな企画・制作力、表現力を持って いるからだ。 プロレスも本来、人間のあらゆる感性に訴える要素を駆使して、大の大 人を心底本気にさせてきた。それがこのところ、妙に軽々しく、奥行きの ない表現が目につき、私の好みから次第に遠ざかっていくようなのである。 だが、そんな中でも珠玉のプロレスは、ある。去る10月9日、東京ドーム で行われた全日本VS新日本の対抗戦! 思えば、馬場=全日をとるか、 猪木=新日をとるかの選択しか許されなかった時代から四半世紀、決して 交わることのなかった2つのイズム。それが、猪木の引退、馬場、鶴田の 死去、全日選手の大量離脱等を経て、どうしても超えられなかった大河に 突然、神が橋を架けてくれたかのような奇跡の対抗戦として、遂にひとつの リングにつどったというとてつもなく遠大なロマン。これぞ、藤田がとても大事 だと言っている“エンターテイメントとしてのストーリー”“流れ”であり、それら が最高の形で結実したひとつの成果なのである。会場(6万4千人札止め) の熱気とボルテージの高さは、モノ凄かった。 そして、メインの川田利明(全日)VS佐々木健介(新日)戦は、藤田の言う 「鍛えてるところに思い切って打つ」プロレスの、まさに集大成だった。最高 レベルに鍛え上げ、磨き抜かれた肉体と精神の、究極のぶつかり合い。痛 みが、感動と共に伝わってくる。そんなプロレス流の“重さ”“深さ”が、あった。 昨今のプロレスに、だんだん失われつつあるこの、重さ。厚さ。奥深さ・・・。 それらの正体は一体、何なのか? 引き続き徹底追求してゆきたい。 【宮脇正治 みやわきまさはる】 1960年生まれ。佛教大学では放送局設立準備会とプロレス研究会に所属。現在、プロスタイルレスリンJWA関西事務局スタッフ。 |
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「Fomura1〜大地を翔ける秒速の戦士たち〜」 |
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▼柏原 誠
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| さて長いこと発行が遅れてる間にF1は最終戦まで行ってしもたやないかい!という 状態になった。 前回の時点ではハッキネンがトップ、そしてシューマッハ・クルサー
ド・バリチェロとなっていたのだが・・・。 結果はシューマッハが第51代チャンピオンとなり、チームに与えられるコンストラ クターズ・タイトルもフェラーリのものとなった。イタリアGPで逆転したシューマッハ は続く日本GPと連勝し、残り1戦のマレーシアを残してのチャンプ獲得である。 フェラーリファンの私としてはとても嬉しい事であるが、実はフェラーリ、ここ21年も の間ドライバーズタイトルを獲得していないのだ。この事実こそが名門と呼ばれながら なかなか勝てないタイガースと同様、ひいきにさせたゆえんであるが、今年は堂々の 勝ちっぷりである。最終戦マレーシアでもシューマッハはしぶとい勝ち方をした。 最終の10ラップで2位クルサードとの差が1秒を切るという僅差を凌いでのゴールで ある。コンストラクターズタイトル獲得の瞬間にピットクルー全員が赤いカツラを被って シューマッハの出迎えるというちょっとした「イベント」も飛び出したが・・・。 20世紀最後のF1GPはフェラーリが制した。シューマッハは今期9勝で自己最多タイ 記録、5年ぶり4度目のワールドチャンピオンである。彼をベネトン時代から支えた参 謀・ロス・ブラウンやエンジニアリング担当のロリー・バーンも、そしてアレジの時代か らずっとチーム監督を務めているジャン・トッドも嬉しさを隠せないだろう。開幕3連勝 という予想以上のスタートからヨーロッパラウンドでの連続リタイアと、まさに「天と地」 を見たフェラーリチーム。その間にはバリチェロが涙の初優勝を遂げるなど、今まで にないベストイヤーだったのではないか・・。 で、ここで優勝チーム以外に今年大健闘したチームをピックアップしてみたい。まず 期待はずれだったのが7年ぶりの復帰に沸いたBARホンダ。予想を少し下回る結果 のコンストラクターズ5位。エンジンはビュンビュン回るようだがいかんせんシャシーと のマッチングが悪かった。ボロボロなのがプロスト・プジョー。アレジの"切れた"走りの 前にエンジンが切れてアウトになることが多かった。 逆に面白かったのがBMWウィリアムズ。BMWはブラバム時代から久々の復帰だっ たので今年はあまり期待していなかったらしい。そこにイギリスの新人ジェンソン・バト ンの大活躍と兄ちゃんより上手いというウワサのラルフ・シューマッハが頑張った。 そしてもっとビックリなのがアロウズ。いつも16位あたりをウロウロするのが定説とな っているこのチームだが、ル・マン24時間でマツダを勝たせたトム・ウォーキンショー 率いるTWRのチーム買収によりすごい前進を遂げた。結果はあまり残せていないが、 ツーリングカーで実績のあったフェルスタッペンの直線での速さは凄かった。特にアメ リカGPではマシンが壊れさえしなければ上位入賞も見えたほど。 さて、最後にもっと注目の選手をお伝えしよう。最下位の常連ミナルディでしかも元 テストドライバーだったガストン・マッツァカーネである。ずっと後ろを走っているからス ターティンググリッドでの紹介かトップに抜かれるかしかTVに映らないこの人だが実に いい仕事をしている。全GPで完走という、とても立派な結果を残しているのだ。遅すぎ るからとかではこの結果は残せない。遅すぎるということは常に他車に抜かれるという 覚悟が必要なワケで、レース中での「抜かせ方」も実はとても高度なテクニックなので ある。そういう意味でもこの人にはぜひ上へ上がっていって欲しいと思う。 さてここでお知らせ。今年のフェラーリのシリーズチャンプ獲得ということで、実は 第1戦オーストラリアGP仕様のマシン・F1−2000を制作する予定。このメルマガを お読み頂いている方の中から1名にプレゼントしたいと思う。欲しい方は直接メールで 私のほうへプレゼント希望の旨メール下さい。(メルマガ登録されてない方はダメよ。) 【柏原 誠:かしはらまこと】1963年2月生まれ。赤井英和・和泉 修を輩出した浪速高校を卒業、佛教大学で放送局に所属する。卒業後12年間のサラリーマン生活を経て独立、87年に設立したグループ、ノクターン・クラブを復活。和泉 修の誘いでテレビ番組の構成作家とうめだ花月シアターでの舞台演出を手伝う。 |
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「中年ロッカーの逆襲」 |
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▼Kei
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われながら、随分威勢のよい詞である。これを書いたのは今から5年ほど 前だから31か2のころだ。きっと今よりもずっと若々しかったのだろう。 【Kei:本名 坂本桂】ブリティッシュ・ロックの大御所「THE WHO」デビューの1964年に生まれる。高校時代「SMO 」/「ストーン・ギャザーズ・ノー・モス」というストーンズ、ピストルズ、フーなどのコピーバンドのVo.を経験後、1982年に「GAOSS」を結成。オリジナル曲を中心に京都の「拾得」「磔々」大阪「エッグプラント」等で演奏活動を行うが1987年に解散。その後10年のブランクを経てBitter・Tasteを結成。 |
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『風流花譚』 |
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▼夏実
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| 騒がしく感じられた風景が落ち着きを取り戻し、原色に見えた町の色が中間 色に移り変わりはじめる。 何より風が…変わりはじめる。 そしてその時を気付かせてくれる、『…あ。』と、思う香りの瞬間がある。 思わずその主を探してさまよう視線。 濃い緑のつやつやした葉っぱ…多くの家の庭に好んで植えられているそれは、 どうしてそう刈るのかは良くわからないが、手入れの行き届いた庭には 必ずと言って良い程、こんもりと丸く剪定されている物が多い。 『あったあった…!』 でも、突然にやってくる前ぶれのような香りの場合、必ずと言って良い程 あの可憐で可愛い赤黄色の小さな花達に出会う事は、まず出来ない。 そのかわりにそれはいつも 『明日、あなたがまた来てくれたなら…お会いましょう。』 という、何だか切なく甘い誘惑に満ちている。 家路を急ぐ夕暮れの中、 『明日、会えるといいね。』 と、そっと心の中でつぶやいてみる。それが自分にとっての秋のはじまりで あったりする。 『やっと、会えたね。』 その香りは昨日よりさらにハッキリとした透明感をたたえてふわりと鼻腔をくすぐる。 そして、こぼれるように咲いた花にホッとする。 空気を浄化するような香りを持つ花が…、実は空気がきれいでないと花を咲 かせることが出来ないという不思議。 大きく深呼吸をする。 胸一杯に吸い込んだその香りが身も心も清清しく…限りなく透明にしてくれ るようで。 『ありがとう…。』 ふわり、何故かそんな気持ちが心に舞い降りる。 また、新しい恋でもしてみようかな…そんな気にさせてくれる。 とまれ、金木犀よ、こんにちは。 ホロホロと黒いアスファルトにこぼれ落ちたその姿もまた儚く美しい。 風が雨がそれをどこかへ運んでしまい、香りもいつしか消えていく。 桜が散るのも素敵だけれど、金木犀はたった一人、そっと通りすがりに楽し みたい。 【夏実:なつみ】2001年、ryu_mama♪のHNでサイト『Ryu's Cafe』を開設。 現在、1男の母。 |
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■編集後記
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編集:柏原 誠 2004年1月10日 更新 |