F1
春はあっと云う間におわり、いや〜な梅雨がやってきます。雨がイヤなのではなく、あのじめじめっとした湿気がうっとおしいのです。「暑く」て「ジメッ」の強力タッグが猛威をふるうこの季節、体調も崩しやすいですが、ほんの少しでも元気を分け与える事ができればうれしい限りです。来号は記念すべき第10号ですが、さらに内容をパワーアップさせてお届けしたいな〜とかように思う次第です。


ご意見・ご感想
およせ下さい!



画面ライダー連載中!画面ライダー連載中!画面ライダー連載中!   

ShopIBMにてAptiva,ThinkPadキャンペーン実施中

「夕焼けイノキスト・宮脇まさはるのプロレス郷愁思考のすすめ」
          一ファンとして、春、雑感。       ▼宮脇正治


 4月7日、東京ドーム。今、最も注目のカード・橋本真也VS小川直也の決着戦。久々にプロレスが金曜夜8時に放映されたとあって、ご覧になった方も多いと思う。
 新聞の番組欄に載った題名が、また凄かった。『ワールドプロレスリング 橋本真也34歳小川直也に負けたら即引退!スペシャル 今夜一人の男の生死をかけた戦いを実況生中継!▽負ければすべてを失う橋本真也に未来はあるのか!? 元柔道世界一小川直也が橋本の見果てぬ夢を打ち砕く!!』テレビ朝日が8年ぶりのプロレス中継ゴールデンタイムレギュラー復帰を目論み、総力を結集した感がひしひしと伝わって、結果、15%を上回る平均視聴率をあげたらしい。
 両選手の出生から現在までを、映像と語りとインタビューでまとめあげ、「橋本と小川、どちらに勝ってほしいか?」視聴者アンケート(電話投票)をとるという同時進行企画もあり、積極的に視聴者を意識付けていた。そして試合結果は、またも橋本の惨敗。「橋本は本当に引退してしまうのか!」という実況アナの泣き叫び。試合後、涙の橋本夫人が会場裏から帰途につくのをカメラが追う、という念の入りようで、実に懇切丁寧な番組作りだった。
 確かに、他局との視聴率競争に勝つため、新しいファン(視聴者)を獲得するため、という目的達成には、これらは有効な手法であろう。番組としては、よく出来ていたと思う。
 だが、こういった制作の仕方をプロレスの側が、復興のための苦肉の策としているのか、現代にマッチした善策としているのか・・・。
 いずれにせよ、プロレス中継の現実は、試合と実況と解説のみという昔のスタイルをとっくに脱却し、立体的な作りへと移行している。そして、立体化すればするほど、番組は面白くなるだろうが、私達視聴者は、考えたりイメージを膨らませたり想像力を掻きたてたりする必要性も薄れてくる。面白くもあるが、不満も残る、といったところか。

 イメージが膨らむ、と言えば、何といっても桜庭和志。5月1日、東京ドームで『プライド・グランプリ2000』決勝トーナメントが開催され、2回戦でホイス・グレイシーと対戦した桜庭和志は、90分の激闘の末、勝ったのだ。
バーリ・トゥード(なんでもあり)ルールのもと、あらゆる格闘技の強者が集結する総合格闘技戦史上、柔術のグレイシー一族は、最強の名を欲しいままにしてきた。その一族中No.1といわれるホイスが90分間なんにも出来ず、桜庭にただいたぶられ、弄ばれていたように見えた。実況席は「やはりホイスは強い。有効打をもらっても顔色ひとつ変えない」と言っていたが、その眼光は弱々しく鈍り、狼狽の色さえ伺えた。最後は一族にタオルを投げさせたプロレスラー桜庭の、計り知れない強さ。
 序盤、ホイスに押されてコーナーに詰められた桜庭は、ホイスの肩越しに顔を覗かせ、ニッタ〜 と笑っていた。私はこのとき、桜庭という印象明るい男の、影というか、暗い奥行きを感じ、ゾクッ ときてしまった。と、同時に、かつて猪木が藤原嘉明に、アキレス腱固めをキメられたとき、「力の向きが逆だよ」 と微笑みながら藤原に指示していた有名なシーンを思い出した。あの時の猪木の笑みは、おそらく作戦。桜庭のそれは、ホイスの戦い方に一切付き合わないぞ、という並々ならぬ決意の現れだったのではないか。そしてそういうことが表現できる桜庭の、底知れぬ強さと人間味に対し、とめどなくイメージが膨らんでしまったのだ。

 常に話題豊富なマット界だが、特にこのひと月は色んな事があり過ぎた。
 同じプライドの2回戦で、プロレスラー藤田和之が、“類人猿最強の男”マーク・ケアーを堂々追い込んで、快勝した。あとは5月26日の船木、だ。彼が、400戦無敗のヒクソン・グレイシーに勝ってくれれば、一プロレスファンとして、これほど嬉しい春はない。
 今回は詳述できなかったが、今、栄華を極める超娯楽プロレス・アメリカ WWFの最大の祭典「レッスルマニア」が、先月開催され、まさにマット界春爛漫・・・と言いたいところだが、悲しい出来事もあった。新日本プロレスの福田雅一選手(27歳)が、4月14日の試合中に意識不明の重体となり、19日、急性硬膜下血腫のため、帰らぬ人となった。どんな場合でも、若い人の死は、本当に悲しい。本人の無念さはもとより、周囲の人々の気持ちは察するに余りある。嬉しいことは素直に喜びたい。しかし、辛いことに対しても目を背けてはいけないという思いで、書かせてもらった。
 一ファンとして、心よりご冥福をお祈り致します。


【宮脇正治:みやわき まさはる】1960年生まれ。佛教大学では放送局設立準備会とプロレス研究会に所属。現在、プロスタイルレスリングJWA関西事務局スタッフ。

 


英語が突然聞き取れる!あるある大辞典の放映内容そのままの聴覚訓練

「Fomura1〜大地を翔ける秒速の戦士たち〜」
                                    ▼柏原 誠


 さて第4戦イギリスGPではマクラーレンのクルサードが勝ち、フェラーリ独走に一矢報いた形となった。そして7日の第5戦スペインGPでは、シューマッハが久々のポールポジションで4勝めが期待された。ところが・・・
 今回はこの「ところが・・」から始めてみたい。結果はフロントロウについたハッキネンの優勝であった。ここでちょっとした面白い現象に気づく。第1戦から第4戦までのGPでポールを取ったのはいうまでもなくハッキネン。しかし勝ったのはシューマッハの3連勝にクルサード。そして今回はシューマッハがポールでハッキネンが勝つ・・。

つまり、今回のGPでは「ポールポジションから勝った者はいない」という事なのである。もっと面白いデータを見てみると、シューマッハは特にポールtoウィンのパターンはこの10レースほど無いという状態なのだ。いわゆる「ジンクス」というヤツなのかも知れないが、この第5戦はともかくシューマッハにトラブルが続出した。しかもそれが自分のミスではなくメカニックやタイヤといった、スタッフに起因するものである。ジンクスもここまで来るとちょっと気色悪い。「いっぺん見たもろた方がええんちゃう?」と言ってやりたくなるほどだ。(笑)

さて今回の注目はアロウズのペドロ・デ・ラ・ロサ。アロウズといえば去年高木虎之介が乗ったから、我々もちょっとは知ってる名前だが、今回に限っては予選9位というシングル・グリッドに持ってきたというのは、こりゃもう特筆ものなのである。(残念ながら燃料規定違反で最後尾スタートとなってしまったが)予算不足のプライベート・チームではドライバーの腕が大きなファクターとなる。つまり非力かつバランスの悪いマシンを駆って上位のタイムを叩き出せると言う事は、将来トップチームからのオファーを受けられるというワケだ。ペドロ自身はキャリアとしては相当のもの(確かF3チャンプだったと思う)だから、来年はどこへ行けるの?てな感じだろうか。

レース自体ではこんな風景があった。3位を走るシューマッハの前タイヤがスローパンクチャ(要は空気圧が下がった)を起こしタイムが伸びない。そこへ来たのが弟ラルフのBMWウィリアムズと激しく競ってる同僚バリチェロが。いくつかのコーナーでラルフとサイドバイサイド(ヨコ並び)になったと思ったら、巧みに弟をプロックしてイン側を開け、バリチェロを3位に押し上げたのだ。ワンマンチームと呼ばれるミハエルとフェラーリも、チームプレーを優先させたというワケだ。注目はこのシーンで3者ともクルマをまったくブツけていないと言うこと。つまり世界最高峰のトップドライバーは、相手を信頼しながらバドルができると言う事だ。昔、セナが「僕がサイトバイサイドで走れる(事を許せる)のはアレジだけだ」と語った事がある。早くて、しかも紳士的。だからヨーロッパで息長くモータースポーツが育っているのだな・・・。

さて次回はいよいよモナコGP。「モナコを制する者は、グランプリを制す」と言われている。果たして勝者は"跳ね馬"か"銀の矢"か?


【柏原   誠:かしはらまこと】1963年2月生まれ。赤井英和・和泉 修を輩出した浪速高校を卒業、佛教大学で放送局に所属する。卒業後12年間のサラリーマン生活を経て独立、87年に設立したグループ、ノクターン・クラブを復活。和泉 修の誘いでテレビ番組の構成作家とうめだ花月シアターでの舞台演出を手伝う。

 

 

Let's @d click!


■『STARWARS SAGA GOES ON』...VOL.9
                                    ▼重藤貴志


本稿では、しばらく登場人物を紹介してゆく予定だったのだが今回は予定を変更する。「アナキン・スカイウォーカーのキャスティングが決定!!」というビッグ・ニュースが入ってきた為であり、今回の『STARWARS SAGA GOES ON』は、その解説をしよう。

ジョージ・ルーカスが「EPISODE.2、EPISODE.3は、彼がアナキンだ」と明言した。8歳のジェイク・ロイドと82歳のセバスチャン・ショーがかつて演じたこの難しい役、『STARWARS SAGA』の真の主役である若きアナキン・スカイウォーカーを演じるのは、カナダ出身の俳優ヘイデン・クリステンセン、この19歳の若者に決定した。

容貌としては、あのジェイムス・ディーンを彷佛とさせる青年俳優であり、癖のある目が、後にダース・ヴェイダー卿となる運命を思わせる存在感を持っている。カナダはバンクーバーに4人兄弟の3男として生まれ、後にトロントで暮らしていた。俳優を志すようになり、幾つかのテレビ・シリーズに出演を果たしていたようだが、世界レベルで見れば、まだまだ無名の存在であり、これからの役者だと云える。

「僕も、僕の兄弟も、『STARWARS SAGA』は勿論、大好きなんだ」と、彼は語る。「僕たちはヴィデオを繰り返し観たんだ。ジェダイ・ナイツに成れると思ってね」と。

配役を決定する権限をジョージ・ルーカスより与えられたキャスティング・チームは、今回のアナキン・スカイウォーカー役の決定に至るまで、本当に苦労したようである。ジェイク・ロイドが決定されるよりも、フォースの暗黒面に引きずり込まれるという、青年期の成長と苦悩を表現することが出来る、存在感のある俳優はなかなかいない。

そしてヒロインであるナタリー・ポートマンとの相性も重要である。『EPISODE.2』で、アナキンとアミダラは再会し、恋に落ちることはまず間違いない。ジョージ・ルーカス自身が「『EPISODE.2』はラヴ・ロマンス中心となるだろう」と、かつてのインタヴューで発言していることを信じるのであれば、であるが……。

続報が判明次第、これからも『EPISODE.2』については、どんどんお送りする。期待しようではないか。ジョージ・ルーカスと彼のスタッフ、そしてヘイデン・クリステンセンに。


【重藤貴志:しげとう たかし】1975年3月生まれ。東京出身。DJをめざし放送局に入る。卒業後FM京都のADなどの放送現場を経験。音楽・芸術に造詣が深い成長株のクリエーター。佛大時代に同期だった小林寛幸と共に次世代メディアであるインターネット放送局「N−mix」を設立・運営する。

----------------------------------------------------------------------------
Internet Voice Station "N-mix"
http://www.n-mix.com/

Before The World's End - Tell A Lie -
http://www.n-mix.com/absolutezero/index.html
----------------------------------------------------------------------------

 

 


■『世紀末映画考』 No.009
                                    ▼増田達也


 ジム・ジャームッシュという監督をご存じだろうか?「ストレンジャー・ザン・パラダイス」「ダウン・バイ・ロー」「ミステリー・トレイン」「ナイト・オン・ザ・プラネット」「デッドマン」「イヤー・オブ・ザ・ホース」「ゴースト・ドッグ」等の映画を撮った人である。<<インディペンデント>>或いは<<ミニシアター>>と呼ばれる系統の映画監督だ。
 「ダウン・バイ・ロー」には、トム・ウェイツや『ライフ・イズ・ビューティフル』のロベルト・ベニーニが出演しているが、ベニーニは1986年のこの作品ですでに頭が寂しくなっていた。「ミステリー・トレイン」には永瀬正敏と工藤夕貴が出ていたり、「デッドマン」ではジョニー・デップが主役である。こう書いていると割と知っていても不思議ではないが、ハリウッドの大作とは無縁の人なので、一般的な知名度はそんなにないようだ。割とこの監督はモノクロ作品が好みのようで、モノクロ映画が結構あるのも特徴だ。そのモノクロ作品が独特の雰囲気を醸しだしていて、僕なんかは「カッコイイなあ〜」と思うのである。インディペンデント系の監督の名前を挙げていくと必ず入る人なのだ。
 今回ジャームッシュを取り上げたのはには、深い理由が・・・・・ない。あるとすれば、久しぶりに「ダウン・バイ・ロー」を観てカッコイイ映像やなあと改めて感じてたところ、ウェブ上で「ゴースト・ドッグ」のサイトを見つけた。サイトをクリックしていくと『これは観てみよう』という気になって『いつから公開やねん』と、さらに公開日を探していると『お、終わってるやん!』。しかも大阪では公開さえされてないみたいだった。もっと早くチェックを入れておけばと後悔したのがきっかけですな。
 そして、この「ゴースト・ドッグ」のサイトも気張って作られた割には訪れる人が少ないようで、掲示板なんかゴーストタウン状態で涙が出そうになった。サイト自体はそんなださくもないし、格好良く出来ているが予算は少なそうである。それはインディペンデント系の映画につきまとう運命なのだろうか。オンエアで宣伝されることもなく、CMなんか皆無。賞でも取っていれば少しは話題になろのだろうが、大概の映画はあっと云う間に映画館から映画館へと渡り歩くのだ。時には東京でしか上映しないなんて映画もたくさんある。ミニシアターはやはり東京中心なのだ。関西方面も地方に比べりゃましではあるが・・・。
 映画をヒットさせるには、宣伝費は多けりゃ多い程良いに決まっている。だが、ジム・ジャームッシュを始めとするインディペンデント系の監督作品は、予算が少ないから必然的に余分な処に回す金がない。そうすると、有名俳優・女優達を使いにくく無名の俳優達を使わざるえなくなる(必ずしも仕方なく使っているわけではないが)。ところが逆にそのことが変に役者が前に出過ぎず、作品の質を高めることになったりしているのではないだろうか。
 たぶんジム・ジャームッシュは、もっと予算の多い大作にもお呼びがかかるような監督だと思うが、本人が自分のコントロール出来る規模はこれぐらいだし、他人にコントロールされる位なら、予算かけずに面白い映画つくるんだもんね〜と飄々としているように見える。なんか肩肘張らずに作っている感じがするし、ハリウッドの大作とは違うクールなところが良かったりする。

 日本は世界で一番、いろんな国の映画を観ることのできる国らしい。世界でもこれだけ多種にわたる映画を観られるのは、この日本なのだ(と思う)。インディペンデント映画が、これだけ上映されてる国もめずらしいらしい。これは幸せなことなのだろうが、しっかり情報収集をしていないと、あっと云う間に見逃すことになるのだ。そういうことなので、面白そうな映画を発見した時は即観ることを癖にしたいものである。


■今回のMASUDAのおすすめ映画(レンタルビデオ)は、「レザボア・ドッグス」です!
 タランティーノの第一作目。「ジャッキー・ブラウン」も良かったが、これは男ばっかしの映画・・・。


【増田達也:ますだ たつや】1964年10月生まれ。佛教大学時代は放送局に所属。イラスト・グラフィックデザイナーとして活躍し、99年独立。ノクターン・クラブのコア・メンバーとして主にWebサイトのデザインを担当する。音楽・映画に詳しく、作品に対してイーヴンな評価を与えられるアーティスト。後述の「画面ライダー」の作画担当。

 


「中年ロッカーの逆襲」
               〜中年ロッカの日常〜            ▼Kei



 ロックン・ローラー(書いてて恥ずかしくなるが)は、日ごろ、どんな生活をしているのだろう。僕がGAOSSをやっていた14年ほど昔は、自分自身学生だったので、平凡といえば平凡な日常を送っていた。(それでも、服装や雰囲気は普通じゃなかったみたいだが)
 学生バンドはどれも似たり寄ったりで、普通の学生よりは変わっているという程度だっただろう。(でも、僕たちはワルぶってはいたが、真のワルではなかった。むしろ、他の一見普通に見える学生の方が、人を差別したり、弱いものをいじめたり、レイプしたりしていた。世の中とはそんなものかもしれない。)
 学生でないバンドのメンバーは、当然アルバイトか本業を持つことになるのだが、今よりずっとロックに対する偏見がきつかった時代なので、ヘビィメタやパンクスの連中は、楽器屋や新京極の土産物屋ぐらいしか雇ってもらえなかった。大体、長髪だった友人は、大学4回になると、就職活動のために髪を切るというのが、一つの風習であったぐらいなのだ。社会人バンドは、仕事の都合と練習やライブの日程とを調整するのが大変そうだった。そのころの僕には実感がわかなかったけれど、社会人プラス家庭人ロッカーとなった今では、その苦労がよくわかる。
 現在、僕には仕事があり家庭がある。社会人になったころは、まだバンドをやれる気でいたけれど、家庭を持ってから(特に父親になってから)は、実のところ「バンドなんてもう無理だ」と思っていたのだ。それが、ひょんなことからバンドをまた始めることになった。幸いなことに、自宅を新築する機会に恵まれ(田舎ではそれは割と容易だ)、妻の仕事がピアノ講師であることにもかこつけて、自宅に音楽室を造った。そこで練習している。日曜日の午前中が練習時間だ。仕事のストレスを解消するために、仕事帰りに居酒屋で一杯、それからカラオケに、というパターンの勤め人が多いかもしれないが、カラオケなんかと比べモノにならない。だって、自分の創った歌を、自分の演奏するサウンドで、気の合った仲間とちょっと一杯ひっかけながら練習できるのだ。しかも明るい日差しの下で。こんな快感が他にあろうか。
 もちろん、毎週練習ができるわけではない。1ヶ月以上空くときもある。日常生活は、ほとんどが仕事と家庭生活に時間が取られ、ギターを手にする機会を持つこともままならない。けれど、そうした時間に制約がある中で(さらに、田舎の生活は、ライブや音楽に関する情報を得るという点でも非常に不利である)バンド活動を続けることにも、暇がたっぷりあった学生バンドのときとは違う喜びの感じ方がある。平凡で単調な日常があるからこそ、バンド活動という「非日常」がより重みを増すのだと思っている。
 人生は、環境によって規定される部分が大きいことは否定できないが、「その人がどう生きたいか」「どんなことに喜びを見いだせるか」という「思い」を持てるかどうかが大きなポイントになるのではないだろうか。


【Kei:本名 坂本桂】ブリティッシュ・ロックの大御所「THE WHO」デビューの1964年に生まれる。高校時代「SMO 」/「ストーン・ギャザーズ・ノー・モス」というストーンズ、ピストルズ、フーなどのコピーバンドのVo.を経験後、1982年に「GAOSS」を結成。オリジナル曲を中心に京都の「拾得」「磔々」大阪「エッグプラント」等で演奏活動を行うが1987年に解散。その後10年のブランクを経てBitter・Tasteを結成。

 

ここをクリックしてください。
 

 


「記憶にある場所、そこではない場所」
                                     ▼二十日鼠



英語がまったくわからなくても、世界の歴史を知らなくても、最低限の読み書きと金銭の計算を学べば人間は生きてゆくことができる、という言葉を聞いたことがあるが、まさしくその通りだと思う。少なくとも僕の場合、学校で教えられた「勉強」とは暗記という行為を繰り返すことばかりで、今となっては果たしてあの場所で自分が何を学んだのかということをほとんど思い出すことができない。しかしながら、「学校は自分にとって必要ではなかったか?」と問われれば、僕はやはり「必要だった」と答えるだろう。

以前の日記にも書いた通り、僕は決して学校が好きな子供ではなかった。どうして毎日朝早くに起きて、別に会いたくもない友人を含んだクラスに組み込まれ、学びたくもないことを学び、疲れきって家へ帰って来なければならないのだろうかと本気で腹を立てたこともある。そのようなことに貴重な時間を費やすくらいなら、本当に自分の興味のあることだけを嫌々ではなく真剣に学び、ひとりで楽しめることだけをずっとしていた方がよほど有意義なのではないかとさえ思った。ただ残念ながら、その当時の僕には自分の学ぶべきものが何であるのかわからなかったし、金を使って大騒ぎをするだけの楽しみ以外は何も知らなかった。だから仕方なく学校へ通っていた。

ひとつだけ言えることは僕たちの時代の学校という場所はこの社会のシステムを明確に映し出す縮図だったような気がする。要領の良い子供もいたし、要領の悪い子供もいた。やたらと生徒を殴る乱暴な教師もいたし、ほとんどやる気のない教師もいた。ひどく子供に甘い親もいたし、子供にはまったく目を向けない親もいた。その場所で僕は学びたくもないことを学ぶ忍耐を要求され、理不尽な暴力に遭い、少ないながらも仲の良い友人を作った。こういう馬鹿げたことは社会に立てばすべてなくなるのだと自分自身に言い聞かせながら。だが、結局のところ学校を卒業して社会に立っても学生のときとはほとんど変わらず、一日の大半を自分の興味のない(あるいはその一部にしか興味の持てない)ことに神経と体力を費やし、直接的なものではないにしても理不尽な暴力に遭い、お世辞にも数多くとは言えない友人を持ち続けている。それでも、人生におけるささやかな楽しみは幾つか見い出すことが出来た。それが何であるかはここには書かないが、残念ながらそれは学校や社会から学んだことではなく、時間が教えてくれたものだった。でも、僕は学校に通い、毎日毎日システムの縮図を頭に叩き込まれたおかげで、今も日本社会から逸脱することなく生き続けていられるのだと思う。

日本という国で生きている限り、我々は日本が生み出したシステムの範疇で生き続けなければならない。そのシステムが正しいものであるにせよ、間違ったものであるにせよ、である。あるいは現在のシステムを破壊して新しい秩序を打ち立てようと考える者もいるだろう。だが、そうするには少なくとも自分の壊すべきシステムの本質を理解し、把握していなければならない。闇雲に全てを破壊したとしても、そこには混沌しか生まれないからだ。

テレビの画面に繰り返し映し出される未成年たちの犯罪は、ただ闇雲に何かを破壊しようとした結果なのだろうか? それとも僕の記憶にある学校という場所が、社会の縮図を映し出す場所ではなくなり、子供の甘えを悪戯に成長させるだけの温室に変わり果ててしまったのだろうか?


【二十日鼠:はつかねずみ】性別、経歴、ともに不詳。ネット上で自作の小説を発表しながら細々と暮らしている。

---------------------------------------------------------------------------
熱帯夜 - A Midsummer Night - 
http://user3.allnet.ne.jp/20dayrat/
---------------------------------------------------------------------------


 


「主婦流ガンプラ爆走道」
                 〜箱を開ける〜           ▼北川こころ


できることならば。ガンプラの箱を開ける瞬間は、たった一人でありたいものだ。言うなれば、「ガンプラの箱を開ける」という行為は一つのクライマクスであり、そしてまた、始まりの重要な儀式でもあるのだ。入学式のような、出産のような。やっと自分のものとなり、自宅でそっとその箱を開け、ビニールを破る。説明書を開き....ああ、想像するだけでもどきどきしてしまう瞬間だ。

この重要な儀式に際し、準備は万端にしていただきたい。
・まず、2時間から3時間は最低、時間が持てること。
・テレビ、音楽のたぐいは消し、できることなら電話も消音、留守設定したい。
・服装は半袖、汚してもいいものが望ましい。
・床に座布団にちゃぶ台のような座卓、工作マットの手元は明るく。
・飲み物は大きなカップにコーヒーないし、紅茶。カフェインが多く、そして甘い飲み物が望ましい。
(ちなみに私はいつも寿司屋の湯飲みに甘いミルクティーと決めている)
・準備せねばならない工具やその他は手元に!(ニッパー、紙ヤスリは数種類、デザインナイフ、セメダイン、
 溶きパテ、ピンセット、小さなビニール袋数枚、油性マジック、ゴミ箱など)

大体、私が借り組みまでに要する時間は約2時間。私は娘が目覚めるまでの午前中に完了することにしている。
しんとしたリビングルームで黙々と準備を整え、テーブルにつく。もちろんその場合の姿勢は正座。すうと深呼吸できたら、静かな気持ちで箱をそ、と開ける。
ビニールに入ったパーツのシート。説明書。鼻をくすぐる特有の匂い...
それらをそそと取り出し、説明書を見やすいところに広げる。パーツシートのビニールを1つ1つ丁寧に開け、Aから順に箱のフタに立てて並べ、自分の左側に置く。

そして、私は.....無我の甘美かつ優美な至極の時間に突入するのである。
これで、重要な始まりの儀式は終了することになる。


【北川こころ:きたがわこころ】1974年生まれ。日本大学芸術学部卒業後、出版広告業に職を得る。出産を機にフリーとなり、雑誌への原稿を執筆する傍ら、密かな趣味として「ガンプラ」に熱中。その作品は神奈川県十日市場駅前MEDIA POLICEさんに展示中。現在は「読み物系HP〜君もサボテンになってみないか?」と「CHAT WIRED」を運営管理にも励む。

---------------------------------------------------------------------------
君もサボテンになってみないか?
http://www.angel.ne.jp/~kitagawa/

CHAT WIRED -2nd Eddition -
http://srv101.virtualave.net/
---------------------------------------------------------------------------



 ここをクリックしてください。

英語が突然聞き取れる!あるある大辞典の放映内容そのままの聴覚訓練

 

 

 

■編集後記

えー・・私事ではございますが、来る5月28日、久々にライブをやる事になりました。

「大阪GIG」という、市が主催するイベントの1次審査だそうです。

「深川ロックショウ」としてステージに立つのは、僕の記憶では初めてではないかと

思いますが、ま、とにかく一生懸命やりたいと思います。これに合格すれば゛夏の

イベントと生駒でのライブをやらせてくれるらしい。楽しみです・・・。

P/S Keiちゃんとことジョイントできたらなおいいですな。♪

 

■原稿執筆者募集!
-----------------------------------------------------------------------
「マイペンライでGO!」では、原稿を書いて下さる方を募集します。老若男女、国籍人種
問いませんが、原稿は日本語でお願いします。お問い合せは下記編集まで!


このメールマガジンに関するご意見・ご感想について
●ゲストブックを設けました。よろしければ書込み下さい。


  

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
=======================================================================
■次回の予告:2000年6月中刊行予定!?■
=======================================================================

トップにもどる←トップへ戻る



編集:柏原 誠 kashihara@nocturne-jp.com
    増田達也 masuda@nocturne-jp.com
Copyright(c)1999 Ncturne Club
許可無く転載することを禁じます。