震災報道

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3月11日に起きた大震災から、テレビ・ラジオ・新聞は震災報道を中心とした体制に変わった。

刻々と伝えられる悲惨なニュースに、阪神大震災を経験した者としては、ただただ心の痛む思いと、犠牲者の方々への哀悼と、そして数十万人と伝えられる避難者の皆さんの健康を祈るばかりである。

メディアとスポーツを研究している自分にとって、11日から始まった「震災報道」は、週が明けた今日もほぼ変わりなく続けられていて、巷ではそろそろ色々な意見が出てきている。「現地の悲惨さばかり伝えられて、こっちまで気が滅入ってしまう」という意見や「いや、もっと現地の状況を克明に伝えるべきだ」という意見もある。

仙台で仕事中に被災したというあるお笑いコンビは、現地から「もっと避難した人たちを映して安否情報を出してほしい」と、切実な思いを訴えていた。多くの著名人や海外のアーティストが募金を呼びかけ、ボライティアを呼びかけている。これは震災報道による成果だと思う。

自分が見ていて思うことなので、勝手な事を書いてしまうが、どのチャンネルも震災直後の映像や津波の映像を繰り返して流し、それぞれの放送局が呼んだ専門家がコメントし、原発やそれに発する関東圏の計画停電の不手際を指摘するなど、結局は「各局ヨコ並び」の報道体制でしかないのは、非常に残念である。

こういう時こそ民放連とNHKがしっかり連携して、それぞれのキー局が手分けして各地域の情報伝達に特化すべきではないのか。

NHKが総合情報なら、BSは原発に関する情報、民放は例えばTBSが岩手、ANNが仙台、FNNが青森、NNNは福島、TXは茨城と、その地域を専門に情報を出せば、視聴者は選べるではないか。

「地域によって見れるチャンネルが違う」というご意見もあろう。しかし各キー局はほとんどBSを持っているし、UstreamやYoutubeなどストリーム系の放送も可能だ。安否を気遣う同一県内の人はテレビが見られる状況ではない。ならば県内向けにはAM/FMラジオを割り当てて、県外の情報はテレビが担えば良いではないか。

残念なのは、メディア側にこうした動きが見られないこともひとつだが、行政側にもこうした要請がないことだ。阪神大震災で6400人もの犠牲者を出したにも関わらず、いまこの時点で日本のほとんどの放送局の震災報道は、相も変わらず情緒的な情報を中心に「タレ流し」し続けている。「可哀そう」「気の毒だ」だけでは済まされない、もっと現実的な問題、課題をメディアは訴えていかねばならない。悲惨な事はもう十分分かっている。次に何を伝えるべきか。何も分かっていないのではないだろうか・・・。

7月の地上波デジタル化で、テレビの視聴者はますます増えるとでも思っているのだろうか。だとしたら放送局の方々はとんでもない楽天主義者だとしか、言いようがない。

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このページは、911carrera_kero4が2011年3月15日 09:59に書いたブログ記事です。

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